大判例

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東京高等裁判所 昭和28年(行ナ)39号 判決

原告の登録出願にかゝる商標、及び審決が引用した登録第二三三三五六号商標は、いずれも別紙記載のとおりであつて、すなわち、前者は、「丸寶産」の文字を、同一大きさの楷書体で縦書にし、その右側に「マルタカラサン」の振仮名をつけて構成せられ、後者は、外側は肉太に、内側は細く描いた二重の円形輪廓内に、「宝」の文字を、肉太に図案化して書き、輪廓の外部下方に「マルタカラ」の片仮名を、右から横書にして構成されている。

よつて右両商標から生ずる称呼が果して審決のいうように、互にまぎらわしいものであるかどうかを判断するに、前者から生ずる称呼が「マルタカラサン」であり、後者のそれが「マルタカラ」であることは、一応疑を容れない。しかしながら、前者の語尾における「サン」の文字は、氏名、商号等を指称する場合の敬称、愛称に使用される文字と、その発音を同じくするから、その称呼から受ける印象からすれば、聴者はしばしば、前者の「マルタカラサン」と後者の「マルタカラ」とは、単に敬称、愛称の有無に過ぎず、両者は結局同一の商標についての称呼を示すものに外ならないと誤信するおそれが甚だ多いと解せられる。尤もこの点について、審決は、後者の「マルタカラ」に「サン」の敬称が附して称呼される場合もあるとして、これと前者の「マルタカラサン」とが同一だとしているが、かゝる場合よりも、むしろ、前者の語尾の「サン」が軽く取り扱われ、「マルタカラ」の称呼が強く印象せられる場合が、多いものと解せられるが、この点は、両者が称呼上互にまぎらわしいとの判断には、影響を及ぼすものでない。

〔編註〕 本件の商標は左のとおりである。

原告出願の本件商標

(昭和二十七年商標登録願第一四七五六号)

<省略>

被告引用の登録商標

(登録第二三三三五六号)

<省略>

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